手当と残業代

会社に残業代を払ってもらうようにお願いしたところ、営業手当の中に残業代が含まれているので、既に支払い済みだと言われました。

 

残業代はこれ以上、払われないのでしょうか。

会社が営業手当等によって残業代が支払済みだと説明する場合でも、それが残業代ということが明確に区別して認識されていない限り、事案によっては、いまだ残業代は未払いと考える余地があります。

 

従業員の皆さんは残業代の支払を受けられる可能性があります。

 

固定残業制(定額払い)

 

残業を行っていても、会社の方があらかじめ業務内容などから残業を見越して、一定額の残業手当が毎月支払われている場合があります。そのような場合は、定額で支払われている部分を超える残業代が発生していない限り、残業代は既払いとなりますので、追加して残業代の支払を求めることはできないと考えられています。

 

しかし、実際の労働時間に応じて、正確に計算してみると、定額で支払われている金額よりも残業代が多く発生している場合には、その支払われていない差額部分の残業代を請求することは認められます。

 

 

 

各種手当と残業代の関係

 

給与明細などに職能手当や営業手当といった項目がある場合、もう既にその中に残業代を含めて支払ってあるとか、基本給で多めに支払っているので残業代が既払いであると会社が主張することがあります。

 

確かに、そのような扱いとなっていることが、使用者と労働者との間で明確に認識されていれば、上記の「固定残業制」の場合と話は同じです。

 

しかし、そのような明確な認識や区別もなく、営業手当等の実質が通常の職務対価の性質のときには、残業代が既払いだということはできません。

 

「固定残業制」というためには、残業手当ということが明確に区別して認識できるようなものでなければならないでしょう(最高裁平成6年6月13日判決〔労判653頁〕・大阪地裁平成14年3月29日判決〔労判828頁〕等参照)。

 

ですから、会社が基本給や営業手当等によって残業代が支払済みだと説明する場合でも、それが残業代ということが明確に区別して認識されていない限り、いまだ残業代は未払いと考える余地があり、従業員の皆さんは未払残業代を請求できる可能性があります。

 

 

 

残業代を請求できないと思い込んで、損をしてしまっているかもしれません。

一度、法律相談を利用されるといかがでしょうか。


 

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